純生CHRONICLE3

リネ2クラシック グランカインに漂う ひとつまみの浮き草たち 【2020年8月31日 完結】

春まだ浅き、南アルプス街道

さて。リネもマビも関係ない記事をひとつ。
こういうのが突然現れるのがこのブログの恐ろしさ、と承知下さいw




富士山の西側に山梨・甲府辺りと静岡・旧清水を結ぶ国道52号線(図中赤)というのがありましてな。

この52号線に沿うような形で、中部横断道(図中水色)という高速道路が敷設中なのであります。


道というのは極力平坦なところを選んで作られるもので、そうなると山と山の間の谷、大抵は谷を流れて行く川に沿って引かれることになります。国道52号線は富士川に沿っていますが、後発の中部横断道にはもう土地が残されておらず、仕方なくほとんどの区間をトンネルを掘るか、高架にするかで道を作っております。(びっくりするほどトンネルだらけですw)


中部横断道が完成すると、中央道~新東名~東名ががっちり結ばれることになり、おそらくは2020年度中にはこの甲府以南区間は全て開通するのではないかと思われます。




んで、中部横断道(ナンバリングはE52)は、甲府側からは下部温泉という地点まではすでに開業しており、下部温泉早川インターチェンジというがこの記事執筆時点での南端になっています。


下部温泉という古くからある地名は知っていましたが、はて?早川ってどこだっけ?というちょっとした疑問が全てのはじまりなのでした。
そうやってちょっとした疑問をググってみて、それで旅が始まるのでありますw




調べてみた結果、早川とは、山梨県道37号線に沿って流れている「早川」という川の名前であり、その流域はそのものずばり早川町という地名だ、ということを初めて知るのでありました。
うーん、早川町自体も、こんなところに道があったのも知らなかったなぁ・・・



で、この県道37号線を調べていくと、実に興味深いことが分かってきました。
こんな道なのです。(←Googleマップへリンクしてます)

この37号線は「南アルプス街道」ともいい、実は地図上では南アルプス群を越えて、長野県伊那市のあたりまでつながっているのです。
北岳ったら日本で2番目に高い山(3193m)ですから、そんなところのそばをかすめていく道が存在するなんて想像もしておりませんでした。


まあもっとも、そんなところの道がまとも通れるはずはなく、上図赤丸地点のやや北で一般車両は通行規制がかかりますし、その先の道もしょっちゅう自然災害で壊れて閉ざされてしまうため、実質「常に」通れる状態にはありません。
ただ、否が応でも冒険心を掻き立てられる道であることは間違いありません。いつかは踏破してみたいもんです。是非、Googleマップで辿ってみてください。



で、まあ、この前の日曜にこのあたりへ行ってきたのであります。
上図でいうと南の国道52号線から北上して、赤丸の地点まで行って引き返してきたことになります。


赤丸地点は奈良田橋という地点です。


山の緑はまだ鈍くどちらかというと褐色で、新緑が芽吹くのはあと一月先でしょうか。
すぐそこの山の高い所はまだまだ雪で覆われています。

天気明朗なれど、空気はひんやり。
もうこういう場所では、花粉症とか気にせず、マスクなんかしません。



こういう山奥には水力発電設備が何か所もあり、こんなダムが至ることろにあります。
ここは絵の具のような、とびきり鮮やかな色をしてました。
黒部ダムに行ったときのことを思い出します。




川は上流ほど、岩が多く狭い渓流です。春になるとヤマメ釣りが解禁になるので、こういうところにも釣り人の姿を見ることになるのでしょう。
橋の上から撮影していますが、今はまだ人影もなく、落ちても誰にも気づいてもらえそうもない場所でしたw






早川北中学校の校庭にて・・・




・・・これ実は廃校になった中学校の校舎をそのまま使用した温泉宿泊施設、
ヘルシー美里という場所であります。



ルート上には立ち寄れる温泉施設が何か所かありましたが、今回はここに寄ってきました。立ち寄り料金は1回550円でした。


中は校舎の元の設備をあまり壊しておらず、「教室」もそのまま存在しているようでした。おそらく宿泊できるように小改造してあるのでしょう。
体育館もそのまま残ってましたよ。


お風呂はこの校舎の中ではなく、奥の離れにありました。
校舎の裏から外へ出る感じでちょっとビックリしました^^


東北の山奥のひなびた温泉のような風情です。


日曜のお昼でしたが、誰もいません。貸し切りです^^
あまりに静かすぎて、コワイぐらいでした。


誰もいないので、浴室撮影も敢行!

これがほぼ全景です。
洗い場が5つぐらい。あとはこの湯舟。右は19度の冷泉。
本来はサウナもやっていたみたいですが、稼働してませんでした。


数々の温泉を巡ってきたワタシですが、ここのお湯は、
名作
ですww 


しつこくない程度の心地よい硫黄の匂い、さらりとした手触り、そして子供は軽く撃退されるであろうw42度以上ある湯温。自信をもっておすすめできるお湯でしたね。
風呂はやはりキリッと高めの温度がよいですな。







帰路、山の上のお蕎麦屋さんを見かけたので寄ってみたところ。
ちょっと混んでいたみたいなので蕎麦は断念しましたが、しばらくこのあたりでクルマのバックドアを開け放ってそこに寝ころび、太陽の恵みを存分に楽しんでおりました。
いい天気でさ・・・ 本当に静かで・・・ 陽の光を浴びるだけで幸せが込み上げてくるようなロケーションです。


ふと、何かの物音で後方の山肌を見渡したものの誰もおらず、目を凝らしていると山裾にシカだか馬だか、何らかの動物の姿がチラと見え。
慌てて回りを注意深く観察していると、目下を明らかに犬ではない何かが走り抜けていって、その後ろを猿とおぼしき物体が追尾していくのが見えました。
すぐそこ民家なのに!


こういうのが非日常な体験というヤツなのでしょう。来てよかったです。





春、すぐそこ。
日本は、美しいところです。いやはや。




ま、ただね、このあたり、ちょっと前までは本当に何もない、いいところだったと思うんですよ。ところが今はこのあたりを中央リニア線が貫こうとしており、その工事で何やら騒がしいことになってました。
ワタシはリニアいらない派、です。(開通したところで何の恩恵も受けられませんし)
















ここはリネ2ブログだ、と言い張るための画像wで今日は終わりっ!!

台無しwwww

×

非ログインユーザーとして返信する